研究内容
本研究室で行っている研究内容を紹介します
研究室の紹介
当研究室では群集生態学を中心テーマとして研究をすすめていますが、システムや材料には全くこだわっておらず、 森林生態系、河川生態系、土壌生態系、島嶼生態系において、鳥類、昆虫(リーフマイナー、イモムシ、水生昆虫など)、コウモリ、魚類、植物などあらゆる生き物を対象に研究を行っています。 特にこれまでは河川と森林の相互作用に注目し、二つのシステムが互いに支え合っていることを明らかにしました。 樹木‐潜葉虫(リーフマイナー)‐寄生蜂群集に見られる空間構造の解明も中心テーマの一つです。 最近は、いろいろなスケールでの環境の異質性に注目し、異質な環境の中で生物群集がどのように形作られているのかという問題に取り組んでいます。
主な研究テーマ
樹木‐寄主‐寄生者系の時空間構造解析
自然環境はパッチ状あるいはモザイク状の空間構造を示す。
このような異質性は各パッチ上での生物間相互作用を改変し、群集構造に影響をあたえると予想される。樹木‐寄主‐寄生者の三者系を対象として、空間構造と群集構造の関係を探っている。
森林‐河川エコトーンにおける生物間相互作用
自然景観は、様々な生態系の集合体である。例えば、森林と河川は密接に関係し森林‐河川エコトーンを形作っている。異なるシステム間で生産性の時間的変化にずれがあることが、システム全体に影響していると予想される。研究林内を流れる幌内川を調査地として、大規模な野外操作実験を行い、また、数理的手法も導入して森林と河川の生物群集間の相互作用の記載とその機能の解明を目指している。
河川生物の群集構造の解析と予測
河川生態系は水という媒体で特徴づけられ、明確に境界を画定することができる。このような特徴を利用し、微生息環境が生物群集にあたえる影響、さらに、進化的、地史的な要因を考慮するために大スケールでの群集構造の解析手法の開発を目指している。
鳥類の生息場所利用様式の解析
鳥類は森林という異質性を持った空間の中で生活している。樹種により、あるいは、植生により生息する餌密度が異なる。このような異質な環境を鳥たちがどのように利用し、それが、鳥類の群集構造にどのような影響をあたえているかを解析する。絶滅危惧種であるクマゲラも対象としている。
林冠における植食性昆虫の分布様式
樹種の違い、あるいは、繁殖・生産などの植物活動に伴う、林冠内での資源状態(窒素量など)の差異が、植食性昆虫の分布様式にあたえる影響を研究している。研究では林冠クレーンを使用し、昆虫の採集、樹木の資源量の測定などを行う。